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AI-BPOが「業務の完全自動運転」への鍵。LayerX秋葉氏に聞く、AIとの新しい協働

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AIがワークフロー自体を生成する「Agentic Workflow」とは

梶川:企業がレベル5の業務の自動運転を実現するために、バクラクのAI-BPOはどのようなロードマップを描いていますか。

秋葉:大きく4つのステップがあると考えています。第1段階は、SaaSなどを活用して業務フローに入り込み、マスタデータとなるSSOTを確立すること。第2段階は、そのデータ基盤の上で「アンビエントエージェント」を実装し、ツール内での自動化を進めること。そして第3段階が、今回のAI-BPOです。エージェント単体では完結しない業務を、人の補完とセットで引き受け、品質と対応範囲を拡大させます。

梶川:その先にある第4段階が、企業の競争力を左右しそうですね。

秋葉:はい。第4段階は「Agentic Workflow(エージェンティック・ワークフロー)」の構築です。これは、個社固有の複雑な業務プロセスに対し、AI自身が最適なワークフローを生成・修正していく段階です。これまではSIerが個別にスクラッチ開発しなければ対応できなかったような複雑な業務も、AI-BPOを通じてデータを蓄積することで、AIが自律的に「この会社にはこのフローが最適だ」と判断し、プロセス自体を組み替えていけるようになります。「SaaSで解決」「Agentで拡張」「BPOで補完」という3つのアプローチを循環させることで、自動化は加速していきます。

AIを雇う時代こそ新たに「雇用」が生まれる

梶川:最後に、AI-BPOが普及した先の組織や働き方について伺います。「AIに仕事を奪われる」という懸念も聞かれますが、どのようにお考えでしょうか。

秋葉:私はむしろ逆で、AI-BPOは「新たな雇用を創出する」と考えています。たとえば、経理業務には簿記の知識や経験が求められますが、AIが「この勘定科目が適切です」「信頼度は80%なのでここだけ確認してください」とサポートしてくれれば、高度な専門知識がない人でも業務を遂行できるようになります。これは「スキルの民主化」であり、これまでその業務に従事できなかった人が活躍できるようになることを意味します。

梶川:労働人口が減っていく中での希望ですね。

秋葉:はい。ただ一方で、2040年に向けて労働供給制約は深刻化し、社会全体で「人を採用したくてもできない」状況になるのは避けられません。だからこそ、不足する労働力を補うために「AIを雇う」というパラダイムシフトが必要です。「AIという労働力」が業務のベースを支えてくれるからこそ、人間は入力やチェックといった作業から解放され、財務戦略の立案や経営判断の支援といった、より本質的な「攻めの業務」にリソースを集中できるようになります。我々は、AIと人が協働する新しいオペレーションを構築することで、日本企業の生産性の底上げに貢献していきたいと考えています。

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この記事の著者

梶川 元貴(Biz/Zine編集部)(カジカワ ゲンキ)

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