KPMGジャパンは2026年8月3日、データ利活用に必要な知識の整理と、AI時代の業務効率化を支援するサービス「データナレッジ形式知化・利活用エージェント」の提供を開始した。発表によると、同サービスはAI技術を活用し、企業内に散在する暗黙知を形式知に変換し、データ利用に関する知識の標準化・共有を推進する。
企業では、売上や顧客情報、契約、在庫、リスクといった基幹データがシステムごとに保管され、その意味や定義、分析・利用時の注意点などが十分に整理されていない現状があった。これにより、必要データの特定や活用に多くの時間と労力を要し、AIエージェントサービスの品質・信頼性の担保や、業務効率の向上に支障が生じていた。
KPMGジャパンの新サービスは3つの特徴を有する。
第一に、AIが企業内のデータベース定義や業務資料、過去の分析結果、問い合わせ履歴を解析し、業務での利用シーンや利用条件、注意点などを幅広く抽出・整理する。これにより、データの利用文脈を明確にし、業務でのデータ活用を容易にする。
第二に、AIが明確でない定義や不足情報を検出し、有識者と対話することで実務上の判断基準や例外条件など、システムだけでは表現できない知識を補完する。他者依存であいまいだった暗黙知を、再利用可能なナレッジとして組織全体で活用できる。
第三に、ユーザーがデータを利用する過程で得られる新たな判断基準や注意点を継続的に反映し、形式知データベースを最新化する。これにより属人化を抑制し、AIが参照する知識の精度向上につなげる。
適用事例としては、KPIや売上指標定義の明確化による経営判断の迅速化、金融・保険分野での契約・審査データ利活用時の判断基準の一元化などが挙げられている。また、製造・サプライチェーン分野でも品質・在庫データの利用文脈整理により現場改善と需給判断の高度化を実現する。
同ソリューションの導入により、部門間での情報断絶や専門人材への依存を軽減し、現場担当者も自然言語でデータ検索・集計・分析ができる環境を構築可能となる。これまで担当者の経験や口頭伝達に依存しがちだった知識が、AI技術によって構造化されることで、企業全体での意思決定や施策立案の質とスピードが高まることが期待される。
KPMGジャパンは今後、幅広い業界に同サービスを展開し、AI・データ利活用基盤強化を目指す企業の支援を進める。
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