2026年6月26日、KPMGコンサルティングは「KPMGマネージドサービス展望調査2026」(日本語版)を発表した。本調査は、米国の調査会社IDCによる分析を基に、世界的な企業変革の潮流と、特にAI時代におけるマネージドサービスの役割や導入傾向を取りまとめたものである。対象は世界の大企業1,224人のシニアリーダーで、業界も金融、製造、ライフサイエンス、テクノロジー、エネルギーなど多岐にわたる。

調査によると、AIの高度化を背景に、マネージドサービスは従来の運用支援から、AI活用の実装・運用・統制を担う中核基盤へと進化している。87%の企業が、自社のデジタルトランスフォーメーション(DX)戦略にマネージドサービスを高度に組み込んでいると回答。また、91%の企業が、AIエージェントの監視や運用保守においてマネージドサービスを重要とみなしている。
導入の主目的は、従来のコスト削減から企業変革などの戦略的インパクト創出へと変化している。90%以上の企業が期待以上の成果を実感し、総運用コストを15~45%削減したケースもみられる。ROIの測定指標では、コスト効率のみならず新技術の活用、市場投入スピード、イノベーション加速といった戦略的要素への関心が高い。


マネージドサービスの活用範囲も広がり、約60%の企業が単一機能全体または全社規模で導入。税務(約40%)、サイバーセキュリティ(37%)、ガバナンス・リスク・コンプライアンス(35%)が主な導入分野となっている。特にサイバーセキュリティ分野では、63%の企業が全社規模もしくは機能全体で導入している。AI管理分野での導入も約50%に拡大。今後はクラウドアプリケーション管理の重要性が高まり、ITインフラの優先度は徐々に低下する見通しとされた。

2026年に企業が向き合うべき7つの課題として、(1)コストや効率だけでなく成長・リスクも重視したプロセス再定義、(2)自動化ではなく業務再設計のための活用、(3)信頼性の高いデータ基盤の整備、(4)セキュリティ・ガバナンスを確保したAI拡張、(5)技術と人材の適切な組合せ、(6)全社的チェンジマネジメント、そして(7)業務処理の代行者ではなく変革を支えるパートナー選びがあがった。
本調査から、マネージドサービスは企業の新たな競争力確保や事業成長のため、戦略的なツールとしてより重視されていることが明らかとなった。経営企画部門においても、全社的なDXやAI導入推進におけるパートナー選定・運用体制構築の重要性がさらに高まる見通しである。
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