米国Salesforceは2026年9月10日(米国時間)、信頼できるエンタープライズAIの実行基盤「Enterprise AI Harness」を発表した。コンテキスト、エージェンシー、アクション、ガバナンス、セキュリティ、モデルという6つの機能を、自由に組み合わせ可能(コンポーザブル)な共通アーキテクチャとして統合するもの。加えて、組織全体に広がるAIエージェントを一元的に把握・管理・制御する新たな「AI Control Plane」も発表した。

AIエージェントが業務に浸透し、状況を理解して次の行動を判断し、複数のシステムをまたいで実行する役割を担う中、企業には信頼性と安全性を保ちながら大規模に業務を遂行させる基盤が求められる。同社は、柔軟なAIの推論と、予測可能な実行に必要なビジネスルールやポリシー、管理体制を結びつけ、コンテキストやアクションを企業全体で再利用できるようにするとしている。
6つの機能はそれぞれ、Trusted Context(データやセマンティクス、記憶などの統合)、Trusted Agency(推論・計画・オーケストレーション)、Trusted Action(アプリやAPI、業務プロセスへの安全な接続)、Trusted Governance(リネージやガードレール)、Trusted Security(ID・権限管理やデータ保護)、Trusted Models(要件に応じたモデルルーティング)を担う。基盤にはData 360、Informatica、MuleSoft、Tableau、Agentforce、Salesforce Guardian、Salesforce Platformを活用する。
ヘッドレス利用を前提に設計され、MCPやAPI、Skills、Plug-inを通じて各機能にアクセスでき、Claude、Slack、Microsoft Teamsなど既存のAI体験にも広げられる。プレジデント兼チーフ・プラットフォーム&エンジニアリング・オフィサーのロハン・クマール氏は「企業の差別化を生むのは、その企業が持つ信頼できる固有のコンテキストと、そのコンテキストを安全に行動へと変える力だ」と述べた。基盤技術の多くはすでに利用可能で、新機能と統一されたエクスペリエンスは2028会計年度(2027年1月〜2028年2月)の早い段階から順次展開される予定。既存顧客は対象製品のアップグレードパスを通じて利用できるようになる。
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