社会実装のその先へ──オープンイノベーションの進化と「プロジェクトデザインの鉄則」
出村氏:明治大学や外部クリエイターとのオープンイノベーションも、社会実装フェーズに入って変化はありましたか?
佐藤氏:大きく変わりました! プロトタイプ期は「技術の成立と自然なデザイン」を追求していましたが、現在は私たちが想定していなかった使い方や価値を、外部の方々から教えていただく機会が増えています。たとえば、バーテンダーの方がエレキソルトカップを使ったカクテルを発表してくださったり、料理研究家の方々との対話から「おいしい・楽しい減塩」という新しい価値概念が生まれたりしています。
出村氏:協創のパートナーが、自走して新しい価値を発見してくれているわけですね!
佐藤氏:はい。自社だけで用途を決め打ちするのではなく、お互いが「これを使ったら何ができるだろう」とワクワクして好奇心を持ち寄ることで、自分たちだけでは想像できなかった可能性が生まれます。マーケティング施策においても、「健康のために我慢する」のではなく、「これなら試してみたい!」と思える前向きなコミュニケーションを徹底しています。
出村氏:素晴らしい。0→1から事業成長フェーズへ向かう中で、佐藤さんの中でアップデートされた「プロジェクトデザインの鉄則」を教えてください。
佐藤氏:鉄則は「自分たちだけで完成させようとしないこと」です。お客様や社内外の方々と対話し、得られた気づきを研究開発やマーケティングに還元して進化し続ける「仕組みそのもの」をデザインすること。そして何より、「自分たち自身が楽しみ続けること」です。新規事業は想定外の連続ですが、自分たちがワクワクしていれば、失敗も次の仮説につながります。
出村氏:「仕組みをデザインし、仲間とともに楽しみ続ける」。これこそ大企業イノベーションの真髄ですね! 最後に今後の展望をお願いします。
佐藤氏:将来的には「電気味覚」の可能性を広げ、海外販売や減塩以外の健康課題解決にも挑みます。何より、キリン社内から新しい技術を社会実装する挑戦が次々と生まれ、エレキソルトがその一つの代表例と言えるような土壌を作っていきたいです!
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