老舗の新しい挑戦の前提条件──「シンプル」であること、トップダウンではなく社員に「自信」を持ってもらうこと
佐宗:
今後、ブランディングや社内の体制など、山本山をどんなふうに変えていきたいと考えていますか?
山本:
ブランディングに関しては、まず「わかりやすくしていくこと」が重要だと考えています。知っていけばいくほど、奥深さがあるお茶や海苔の文化で、それが魅力でもあります。しかし、ものが溢れる情報社会の中で、人々の目に止めてもらうためには、シンプルで価値が伝わりやすく、さらに美しいものでないとなかなか手が伸びないと思うんです。山本山の商品の質の高さをきちんと伝えて、適正な価格で買っていただく。当たり前のことのようですが、それを徹底してやっていきたいと思っています。そのために、デザインは、体験の価値をわかりやすく伝えるという意味でものすごく重要です。