希少な「社内起業家人材」が会社を去る理由──“社内評論家”と“変わらない組織”
組織問題3:社内評論家からの格好の餌食
新規事業は不確実であり、成功確率は相対的に社内のほかの活動よりも圧倒的に低く、合理的な説明が難しいため、社内の評論家からは“格好の餌食”となります。経営企画部門や財務部門の方々は経済合理性や説明合理性がないものにけん制をするのが役割でもあるので止むを得ないところもありますが、その役割を担っていない社内の方々も「評論家」と化し、新規事業の粗さがしをします。新規事業は成功確率が低いため、「あの事業が上手くいかない」と言ったほうが確からしいし、実際上手くいかなくなった場合に、「だから言ったでしょ」と言えるため、積極的にネガティブ評論をした方が正当化されてしまいます。そして、何よりも評論する方が「楽」です。また、既存事業のコスト効率化を一生懸命されてきた人にとっては、新規事業投資が無駄遣いにしか見えなくなります。