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デザインシンカーの時代に考える、デザイナーの価値

デザイン思考だけで語れない、デザイナーの「曖昧な資質」が強い経営に欠かせない理由

第1回

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「曖昧なスキルや資質」は、世界ではビジネスレベルで認められている

 “ニワトリタマゴ”のもう片方、もう一つの読者として想定しているのが、デザイナーやデザイン組織のトップだ。デザイナーやデザイン組織の理想値をシェアし、デザイン側のハードルを上げてみることで(理想と現状の差を感じてもらうことで)、今後のスキルアップに関するディスカッションを少しでも盛り上げられたらと、僭越ながら考えている。それでは、「曖昧なスキルや資質」とは、例えばどんなことなのだろうか。

 「意識さえあれば、誰でもデザイナーになれる」みたいなメッセージに、デザイナーは多少の違和感を持つ。「いや、ちょっと違う」と。自分たちは世間と比べて、一般的には感じられないことが感じられるほどに感性が豊かで、故に、一般的には気にならないような些細なこと(微妙な色の違いや組み合わせや、微妙にずれた垂直水平や、微妙に違和感を覚える空間レイアウトや、微妙な面の移り変わりなど)にどうしようもない程のこだわりを持ち、自身の考えやアイデアを魅力的に訴求する力があると思っている(総じて言うと、根っこの部分で自信過剰な人が多い。前向きな意味で)。

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この記事の著者

池田 武央(イケダ タケヒロ)

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