“依存先”を増やすことが「自律型人材」への近道
──いまの正能さんのお話にも関わってきますが、「副業は本業へのコミットメント不足を招かないのか」という質問が出ています。
正能「それは何をもって“コミットメント”とするかですよね。その認識を、企業側とすり合わせておく必要があると思います。例えば、副業・兼業という働き方は時間が限られてしまう働き方なので、「長時間働くこと=成果」になるような仕事は向いていないです。
私の場合、ソニーで取り組んでいるのは、まだ日の目を見ていない社内の基礎技術や基礎研究を活かして、新しい商品を企画するということ。これは私がハピキラFACTORYでやってきた、地方の“中身はいいのになかなか売れないもの”を、パッケージを変えたり販路を開拓したりすることで、売れるようにしていく事業と通じるところがあります。だからハピキラの仕事でたまった知見を活かしたり、出会った人と一緒に仕事をしたりすることで、ソニーで私が求められているゴールを私ならではの方法で達成することができる。そういった意味では“コミットメント”できているのではないかなと感じています」