“傍流社員”と“抜擢社長”の化学反応の始まり~新規事業の成功パターンの典型「幸田正司物語①」
日常的に社外の起業家コミュニティに関わりながら、自分のビジネスプランを磨き上げている幸田正司(34歳独身)。東証1部の某食品メーカーの国際事業部に所属する中堅社員である。彼のプランは本業と競合する可能性もある“逸脱”プランであるため、本業事業部からは若干煙たがられているのである。仕事はできるが、会社に対するロイヤリティはそれほど高くないため、上司からの評価は中の上くらい。ただし、一部の役職者からは「面白いやつ」と見られている。入社して10年を過ぎており、仕事に対する慣れもあり、変化のない日々に悶々としている。2年前に同社に新規事業開発部ができ、異動希望を出すも叶わず、それゆえに「いつか事業を創ってみたい」という思いがさらに高まり、それが社外の起業家コミュニティに近づけ、自分自身のビジネスプランを温めさせている。