川下にシフトする自動車産業
マネジャーの阿部健太郎、加藤雄貴の両氏はモビリティサービス社会の展望を語った。
自動車産業の収益構造は「スマイルカーブ」といわれる。デロイトの日本の自動車の組立部品やOEM産業に関する試算では川上と川下は付加価値は高いが、川中は現状でも収益性が低く、将来の見通しは明るいとはいえない。かといって今さら川上に行くことも現実的ではないとしたら、採るべき方向性は川下に向かい、新ビジネスを提供することしかない。加えて川上のサプライヤーにとっても今後は決して安泰とはいえず、川下のビジネスに参入してくることは確実だ。「川下に向けた展開で、最後の付加価値獲得の争奪戦が起きる」だと両氏は語る。