Web広告をうまく活用できてる企業、できない企業の大きな差とは?
自社のマーケティングを担当するデ・スーザ氏もまた、中長期でユーザーを育てるためのメルマガ施策などは継続的に行っているという。
Web広告のレポートを評価する際に、見ている指標にも違いが出る。
Web広告をうまく活用できていない企業は、クリック数やリーチなどを見る傾向が強い。つまり、“媒体力”を一生懸命見ている。一方で、広告費を増やしている企業は、広告費用対効果(ROAS)や顧客獲得単価(CPA)を重視しており、キャンペーン全体の投資対効果を見ている。すなわち、“ヒトとカネ”の関係性を見ている。非常に面白い結果の違いと捉えている。
広告における“ヒトとカネ”の関係性とは、顧客1人を獲得するための費用対効果や、効果のある経路を指す。結果だけでなく、その結果に至るまでの最適な施策の組み合わせ=勝ちパターンをいかにつかみ、次に活かしていくかが重要になるという。
100人のマーケターがいたら100人が『自社はWebの最適化をしている』と考えるだろう。しかし、実際には“最適化している場所”に違いがあり、それが広告への投資を増やすか増やさないかの違いを決定づけていることが今回のリサーチで明らかになった。
より分かりやすいイメージとして、デ・スーザ氏が挙げたのはビジネスパーソンが交通網の複雑な首都圏の移動に利用していることが多い検索ツール「乗り換え案内」だ。
安さ、早さ、乗り換えの少なさといった効果を決定づけるのは、どの路線のどの駅を経由するかという組み合わせ次第。目的を達成するための、組み合わせパターンを発見することが、再現性の高い勝利の法則につながる。