県庁職員時代からやってきた働き方は“ありたい姿”に近づくために「走りながら形にしていく」スタイル
都竹:あとは中身をじっくりやっていこうということで具体的に詰めていきました。ネットショップの支援をメインに据えつつ、できることはとにかくやってみるぞと。年度途中に決めたことですから予算なんてついていませんでしたが、役所中を探すとお金は結構見つかるんですよ。正式な手続きとしては「流用」とか「再配当」という仕組みになるのですが、他の事業の余剰予算を転用したり、他の課で手に余ってそうなお金を見つけては「これ、俺にくれない?」と言い回って。相手も「引き取ってくれるなら喜んで」という具合です。
それでお金の面を解決しながら、楽天と提携でネットショップ出店セミナーを企画したんです。一つだけ注文をつけたのは、「楽天のスタッフだけが喋るんじゃなくて、実際に商売をしている店舗さんのリアルな話も聞かせてほしい」ということ。やってみたらそれがめちゃくちゃ面白くて、「これだよ、これ!」と。ネットショップは、単にモノを売るチャネルではなくて、価値を売るための努力の集大成なんだということが僕自身も腹落ちしました。やはり政策になる、と確信できました。