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“虎務員”から“虎市長”へ──逆算思考の働き方が生む、飛騨市長・都竹さんの直感力

第4回対談ゲスト 岐阜県飛騨市 市長 都竹淳也さん:前編

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“虎務員”から“虎市長”となった、飛騨市長・都竹さんとは?

仲山進也氏(以下、敬称略):「トラリーマン」とは組織に属しながらも、社命より使命のために働く会社員や公務員のことです。今回は、ぼくの知る公務員のトラの筆頭として、どうしてもお招きしたかった飛騨市長の都竹さんです。都竹さんとは、岐阜県庁の職員だった頃にお仕事をご一緒させていただいた関係です。まずは公務員のトラ、“虎務員(こーむいん)”時代の話から伺っていければと思います。

都竹淳也氏(以下、敬称略):簡単な自己紹介から始めさせていただくと、飛騨市長になって3年目です。その前は大学を卒業して以来27年間、岐阜県庁に勤めていました。県庁では税関係の担当から始まって、海外赴任を経て、知事の秘書を7年ほど。その後に総合政策課に在籍していました。

ただ、このあたりから自分のキャリアについて「このままじゃダメだなあ」と感じていました。もっと県民生活とか中小企業の実態と結びついた現場の仕事をしたい、人と一緒に手を動かす仕事をやりたいという思いが膨らんでいったんです。

その後、商工政策課という部署に移ってまた商工部門の政策企画を担当するわけですが、岐阜県庁の政策企画というのは部内の取りまとめとか調整とかが多いわけです。でも、「もっと喜んでもらえる新しい仕事をどんどんやっていこうよ」と、“新しい仕事を作る政策課”というモットーを打ち出していったんですね。その頃に岐阜県の広報課の人が僕のところにやってきて、「楽天から電話がかかってきて、『出店セミナーをやりませんか?』と相談された」と。

仲山:最初はそういう始まり方だったんですね。

都竹:2009年の7月頃のことです。全国各地のいいモノを発掘して情報発信する「まち楽」というサービスを楽天さんが強化している頃で、広報課に情報を求めてきたところだったんですね。聞いた瞬間、「面白い仕事来たぞー!!」ってテンション上がりましたね。「これは絶対に面白い政策になる」と直感したんです。

都竹淳也都竹 淳也さん(岐阜県 飛騨市長)
1967年岐阜県飛騨市生まれ。1989年筑波大学卒、岐阜県庁入庁。自治体国際化協会シンガポール事務所所長補佐、梶原拓・古田肇知事秘書、総合政策課・商工政策課課長補佐、障がい児者医療推進室長を経て、2015年12月に岐阜県庁を退職。2016年3月、飛騨市長に就任し、現在1期目。「元気で、あんきな、誇りの持てるふるさと飛騨市」づくりを掲げ、幅広い分野でのまちづくりを進めている。

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