大企業が破壊的イノベーションに対峙するための
「イノベーション・ロジック」とは?
国内でデジタルカメラを製造販売している企業は約10社あります。しかし、どこの企業もGoProのようなアクションカメラを生み出すことができませんでした。つまり、破壊的イノベーションは自社で興せなくても、いつかは起きるものです。
しかし、「ローテク」で「小さな市場」をターゲットにした「理解しにくい価値」を持つようなシーズを、大企業の中で育むことは通常のロジックではできません。新たな経営戦略へのロジック、つまり「イノベーション・ロジック」が必要になります。イノベーション・ロジックのポイントをいくつか紹介すると、以下のようになります。
- 「破壊的イノベーションは将来確実に起きるもの」という前提に立つ
- 既存の積み上げによる事業だけでなく「不連続な未来からのバックキャストを行う」
- 不確実な事業は不確実なまま描き、学習プロセスを織り込む(未知の知)
- 供給側にとってのロジックである「規模の経済」と、需要側のロジックである「ジョブ」を分けて考える
- 破壊的イノベーションと持続的イノベーションは異なるプロセスで管理する
- アイデアは思いもよらないところから出てくるという前提で「柔軟なプロセス」をつくる
- 小さな市場でも「存在するかどうかを検証するプロセス」を持つ
- 既存リソースの活用という観点を超えて、「未来に必要なリソースの獲得」という不連続な成長を図る
- 業務の遂行能力だけでなく、「事業の発見力の高い人材」を採用・育成・登用する
イノベーションのブームに乗ったついでに、中計のロジックをイノベーション対応にしていきましょう。