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イーデザイン損保・桑原社長と語る、顧客にとっての“あるべき姿”を実現する「デザイン思考」や「共創」

第5回ゲスト:イーデザイン損害保険株式会社 取締役社長 桑原 茂雄氏【後編】

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 デジタル・トランスフォーメーション(DX)への取り組みが進む東京海上グループのイーデザイン損保。その取り組みが、テクノロジードリブンではなく、CXドリブンによるものであることは、前回の記事で紹介した。今回は、同社が具体的に社内でどのような取り組みをしているかなどを伺っていきたい。前回同様にイーデザイン損保 取締役社長である桑原氏へタイガースパイクの根岸氏が聞いた。

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代理店ビジネスである損害保険で、どうお客さまの行動を把握できるかを考えた

タイガースパイク 代表執行役員 根岸慶氏(以下、敬称略):前回、デジタル・トランスフォーメーション(DX)は東京海上グループではあくまでも社内のビジネスプロセス変革を実現するための手段、CX改善を中心としたお客さまファーストのための手段だというお話でした。今回はもう少し具体的に、実際の取り組みに関してお伺いしたいと思います。

イーデザイン損保 取締役社長 桑原茂雄氏(以下、敬称略):“打ち出の小づち”のようにやりたいことはたくさんありましたし、いまもあります。事務手続きで疲弊している営業や代理店を助けるために、有益な情報を提供できる仕組みを作ろうというテーマがあって、そのためのアイデアを本当にたくさん出し合いました。そのアイデア出しの際に、根岸さんにワークショップをやってもらいました。

根岸:デザイン思考のワークショップをやりましたね。

桑原:保険とは全く関係なさそうなアイデアもありました。実現には至りませんでしたが、家庭内SNSアプリとか、家庭内家事分担アプリとか。いかに、東京海上グループに対して親近感をもっていただけるかという考え方も一つの方向性でしたね。

 もう一つ、我々からお客さまの行動が見えていなかったという課題がありました。年令や性別、家族構成はわかっていても、普段、どんな行動をされているかわからない。家事分担アプリなんかを通して、そういうことがわかってくるのではないかという期待もありました。お客さまを理解したいという気持ちが強かったですね。

 保険業界のシステムの問題でもあって、お客さまと接して契約を取っているのは代理店の方々がほとんどなんです。いわゆるBtoBtoCモデルで、我々が直接お客さまに接する機会が少なくて、それだけお客様の情報が入っていなかった。そこにジレンマもあった。

根岸:当社も一緒に考えていきましたが、この段階では、対お客さま、対代理店の施策として、コミュニケーションをしていかなければならないという軸でしたね。

 現在桑原さんが社長をされているイーデザイン損保は、いわゆるネット通販型なので、それまでのトラディショナルな損保とは大きな違いがあるわけです。さきほどは対代理店、対営業向けの施策のお話でしたが、東京海上日動では必要不可欠ですが、ネット通販型保険では基本的には代理店が存在しない。その違いはいまのお立場では大きいですよね。

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