「組織と個人の関係性の変化」と「日本企業の変革の必然性」
サイボウズ、ガイアックス両社の考え方を聞いたラルー氏は、二人に組織と個人の関係をどう考えているかを質問した。ヨーロッパでは重点が個人にあり、組織はないがしろにされる傾向がある。一方アジアでは、集団や組織の考えが重視され、個人は二の次になりがちだ。ところが、両社は発想が違うように感じるためだ。
青野氏は、確かに日本では会社が優先される傾向があり、「会社のために働く」「会社の方針に従う」「会社に迷惑をかけないようにする」という言い方をする。しかし、青野氏は副社長に「『会社さん』はおれへん、その考えはおかしい」と指摘されたという。法人は法のもとでの人であり、実在する人ではない。会社には様々な人格を持つ一人ひとりの人間がいるのみだ。そういった発想を持てば、組織に対する考え方が変わるだろうと話す。