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宇田川先生初の著書『他者と働く』対談

ミスターミニット迫氏と宇田川准教授が語る、「経営と現場のナラティヴの溝」と「企業における依存症」とは

ゲスト:ミニット・アジア・パシフィック株式会社 代表取締役社長 迫俊亮氏【前編】

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表面的な施策に次々と手を出す、ビジネスにおける“依存症”

宇田川:僕は「依存症としての現代社会」ということを考えていて、今の迫さんのお話はまさにそれと関係しているんです。

 ナラティヴ・アプローチというのは、もともと医療や臨床心理の分野、また、精神障害ケアの領域で発展してきたものなんです。特に精神障害ケアの領域を見てみると、日本は、世界で最も向精神薬の使用量が多く、精神科のベッド数も一番多いのだそうです。なぜそうなるのかというと、患者さんの行き先が病院以外にないんですね。例えば統合失調症で幻聴や幻覚が出るような状態になると、通常は薬で抑える以外の選択肢が社会的に得にくい。孤立している患者を医者もなんとか助けたいと思うので、やむを得ず多剤大量処方になってしまうと言われています。

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