今回の調査結果から、日本企業の70%がデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)に着手しており、着実に推進が拡大している。取り組み内容としては、データ活用戦略の策定や組織・人材開発などが増加し、より中期的な視点でDXに取り組む傾向がみられ、また、そういった全社的な変革をリードする人材としてCDO(最高デジタル責任者)への期待が引き続き高まっている。
今回の調査では、新たにDX推進における成果について聴取しており、「1:経営層のコミットメントとDX全体戦略の経営計画への組み込み」「2:DX専門組織と専任の役職者の設置」「3:短期的ではなく中期的な収益貢献への期待」など、DXにおける成果創出のポイントが浮き彫りになった。
主な調査結果
1:DXに着手している企業は70%(2018年度から7%増加)
Q.DXの取り組み状況
2:DXの計画・取り組み領域では、データ活用戦略策定、組織開発、人材開発・採用がやや増加
Q.DXの計画・取り組み領域
3:DXの現状の担い手としてはCMO(最高マーケティング責任者)が増加、CIO(最高情報責任者)が大きく減少。複雑化するDXの理想の担い手として、CDOに引き続き期待が集まる
Q.DXを現在リードしている役職者/本来リードすべき役職者
4:約6割がDXで一定の成果が出ていると認識
Q.DX推進の成果
5:成果創出企業は、DX専門組織と専任の役職者を設置
Q.DXの専門組織・役職者の有無
6:成果創出企業は、経営トップがDXにコミットメントもしくは役職者に権限委譲
Q.DX推進の経営トップのコミットメント状況
7:成果創出企業は、「DXのビジョン提示」や「DX戦略の経営計画への組み込み」「予算確保」など経営戦略としてDXを推進
Q.DX推進の経営トップのコミットメント領域
8:成果創出企業は、中期スパンでの収益貢献を見込んでいる
Q.DXによるビジネスインパクト創出を見込んでいる期間