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オトバンク久保田社長に聞く、在宅勤務とジョブ型評価のチーム経営─人口減少時代の採用・組織文化とは?

ゲスト:株式会社オトバンク 代表取締役社長 久保田裕也氏【後編】

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 オーディオブック配信サービスを手掛けるオトバンクは、2016年からリモートワークとフルフレックスを組み合わせた自律的な働き方を推進している。2020年5月には、新型コロナウイルスの問題が終息しない状況を鑑みて、無期限で全員が在宅勤務を続けることを決めた。リモートワークを前提として組織のパフォーマンスを最大化するには何が必要か、今後の社会において求められる働き方はどんなものか、代表取締役社長 久保田裕也氏に聞いた。

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全員リモートワークを“無期限”で続ける判断。その理由とは

──新型コロナウイルス感染防止のために始めた全社員のリモートワークを無期限で継続することにした理由は何でしょうか。

久保田 裕也氏(株式会社オトバンク 代表取締役社長、以下敬称略):リモートワークには数年前から取り組んでいますし、1月から全員がリモートワークになっても、僕らとしては問題がないということが分かりました。なおかつ、新型コロナウイルスの終息が見えません。「この日から出勤OKです」「ここからは、またリモートのみにしてください」といった指示を都度出していたら、余計に混乱するんじゃないかと思いました。それなら最初から「無期限にリモートでやっていきます」と宣言しちゃったほうがいいんじゃないかと考えたんです。

 また、6月後半には状況も落ち着いてきたので、会議室の使い方等感染予防は継続したうえで「感染者数に応じてではあるが、基本的にはリモートも出社も各自の判断で行える」形式に移行しました。社員の安心とパフォーマンスの最大公約数を常に考え、柔軟に対応していきたいなと思っています。

──「来週は出社になるのか、リモートなのか」と振り回されることなく、リモート前提でうまくいく方法を考えるほうが効率はいいだろう、ということですね。ただ、世間は出社の日数を増やす方向に動いている会社が多いので、取引先に対面での打ち合わせを要求されることも増えるのではないでしょうか。

久保田:「どうしても来い」と言われたら行くしかないですね(笑)。ただ、会社としてのスタンスを明確にしているので、対面での打ち合わせを望まれることは少ないです。

──会社の姿勢が明確に発信されていると、社員としても「こういう方針なので」と説明しやすくて助かりますね。「満員電車禁止」も同じような効果があったんじゃないですか。

久保田:そうですね。打ち合わせの時間が、早くても10時半とか11時以降に設定されるようになりました。ただ、最近は弊社も相手先もリモートになって移動の必要がないので、逆に時間帯の自由度が上がりました。

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