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住友化学による、IPランドスケープを活用した経営戦略──事業・R&D戦略立案に資する情報解析とは?

登壇者:住友化学株式会社 知的財産部 業務企画グループ 弁理士 統括リーダー 坂元徹氏

 9月9日に開催されたPatentSight Summit Japanでは、「経営に戦略的に活かす知財情報」をテーマに、業界の知財リーダーによる知財活用の具体的なアプローチや実践事例が共有された。本稿では、住友化学株式会社 知的財産部 業務企画グループ 弁理士 統括リーダー 坂元徹氏の講演内容を紹介する。

[公開日]

[講演者] 坂元 徹 [取材・構成] 中原 絵里子 [編] 栗原 茂(Biz/Zine編集部)

[タグ] 事業開発 アライアンス 研究開発 M&A IPランドスケープ

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登壇者プロフィール:住友化学株式会社 知的財産部 業務企画グループ 弁理士 統括リーダー 坂元 徹氏

大学時代より有機合成研究に携わった後、2006年に知的財産部に配属。約6年の出願権利化業務を皮切りに、係争、ライセンス、特許ポートフォリオ価値評価、知財戦略立案等に従事する過程で知財俯瞰調査・解析の面白さに関心を抱くようになる。「如何にすれば事業戦略やR&D戦略に資する提言に繋がるか」について試行錯誤と悩みの日々を過ごす。

住友化学でのIPランドスケープの推進体制、活動とは

 住友化学の知財業務の推進体制として、本社の知的財産部、研究所の知財担当グループ(チーム)、事業部門の知財担当者が協力して知財戦略の実行を担っている。知的財産部内の体制としては、事業と密接に連携した活動をするため事業部門ごとのグループとしている。

 知財活動の方針として「5つの方針」を掲げているが、その1つでもある「調査・解析能力の強化および事業戦略への提言」について積極的に活動を行っている。

 例えば知財調査解析インフラの整備・拡充や、グローバル知財管理システムへの切り替え、IPランドスケープ推進や評価指標の活用などを行っている。講演では、そのうちIPランドスケープ推進における主な活動が紹介された。

 IPランドスケープについては様々な定義や捉え方があるが、住友化学では「知財情報だけでなく非知財情報も含めた総合的な環境分析」と捉えている。知財情報だけではわからない、マーケット情報、アカデミック情報、法規制などを考慮して総合的に解析することを重視。インサイトの取得や戦略立案・提言に繋げることを目指している、と語る。

 住友化学では「知財部門」と「研究開発部門」や「事業部門」とが連携して知財情報等を基に調査解析を進めている。主な解析項目としては、競合動向やデューデリジェンス(DD)、M&Aの投資先やアライアンス先の探索、顧客ニーズや新規テーマの探索がある。事業戦略・R&D戦略の一助とするべく、知財情報等を俯瞰的に収集・解析・報告する活動に尽力している。

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