三越伊勢丹のDXを支えるデジタル基盤作り
こういったシームレスな顧客体験を行うために必要になるのがデジタル基盤である。三越伊勢丹も、以前はいわゆる“レガシー”のシステムが盛んに使われており、その部分でコストが嵩んでいた。しかし、レガシーのシステムのままでは、リアル店舗の価値を高め、シームレス化を推進することはできない。そこで、クラウドネイティブでデータ活用ができるDX基盤を導入した。現時点では、レガシーシステムを部分的に塩漬けまたはモダナイズすることでコストを削減し、顧客起点のシステムにトランスフォーメーションを進めている。
また、現在三越伊勢丹ではビジネスプラットフォームを構築中である。顧客にとっての最高の顧客体験は一人ひとり異なるため、百貨店では決まり切ったサービスだけでは対応しきれない。そこで、システム群を、本質的な情報を扱う「構造」と、売り場や顧客に合わせて提供する「内装」の2種類に分離して構築している。