チャネルの有機的結合とデータ活用がデジタル戦略のカギ
さらに伊佐氏は、「りそなグループアプリ」と連携したホームページとコールセンターの取り組みについて簡単に紹介した。まずホームページは従来の「掲示板」的な役割から「戦略チャネル」へと舵を切り、トランスコスモスとの協働のもと「コラスタ(コラボレーションスタジオ)」という新たなチームを組成してアジャイル的に議論を行いながら改修を行っている。その結果、スマートフォンのトップページへの遷移数は以前の10倍を叩き出した。さらにFAQへの遷移は3.2倍、口座開設ページへの遷移は2.1倍と増えた一方、コールセンターへの問い合わせボタンのクリック数を1/3に減らすことに成功している。
伊佐氏は「問い合わせの振り分けを、データを基に考え、戦略を立てた上で丁寧に調整を行ってきた。そうした丁寧な取り組みにより、Webサイトの閲覧数も3年で1.7倍に増えている。波打ちながら上がってきていることからも、ABテストや改修をしながら改善を繰り返していることがわかるだろう」と語った。さらにコンテンツマーケティングにも着手。オウンドメディアは2019年11月頃より急成長し、1年間でりそなグループのWebサイト閲覧数の10%を占めるまでになったという。ここでも新しい顧客に接触し、本サイトへ誘導する効果が期待されている。