電動キックボードやeKYCの取り組みに学ぶ、イノベーションを諦めない発想力
「自社のビジネスを実現するために、既存のルールが壁になるならば、それを単純に取り払ってしまえばよいのでは?」と思う方もいるのではないでしょうか。しかし既存のルールは、自社にとっては邪魔かもしれないけれど、他社やその他の関係者を含む社会全体にとっては必要なものであるかもしれないという視点を持つことが大切です。
ルールは、ある行為を規制することによって、なんらかの利益(法益)を守るために存在するものです。ルールメイキングの第一歩として、まずは「既存のルールが一体何を守っていて、なぜそのルールが必要とされてきたのか?」を考えてみてください。そのうえで、規制の趣旨からそれが過剰な規制となっている場合や、他の方法でも法益を守ることができるような場合に、初めて「ルールを緩和したり撤廃したりすることができないか?」を検討する段階に移るのです。