企業が策定する「ルール」とは
法律や政省令など、国や自治体の作るルールは、様々な利害調整の中で作られていくものです。その意味で民間企業を含むステークホルダーも、ルールメイキングの一翼を担うべき存在ではあります。他方で、制定するのは国会などの立法機関であり、法令の案を主として作るのは行政機関です。そこで民間企業としては、公的機関に対してどのように働きかけていくべきかという発想が基本となります。
こうした企業が形成主体となるルールが果たす役割は、近年特に大きくなっており、国の規制・ガバナンス政策においても重要性が高まっています。
はじめに、企業が策定するルールとしてどのようなものがあるか、具体例と共に改めて整理していきたいと思います。網羅的なものではありませんが、主たるルールとして以下を挙げることができます。
- 事業者団体が加盟企業を対象に策定するルール
- 企業が顧客などを対象として策定するルール
- 企業が自らの遵守すべきものとして策定するルール