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安田准教授と語るアフターコロナのマーケットデザイン──「関係性の可視化」と「距離感」による新たな市場

第2回ゲスト:大阪大学大学院 経済学研究科 准教授、株式会社エコノミクスデザイン共同創業者 安田 洋祐氏

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企業にとって重要となる「貢献の可視化」と「距離感を測るものさし」

安田:企業にとって今後さらに重要になることに関して、もう1点お伝えします。ここ数ヶ月、マーケットデザインや社会実装の観点で重要な要素について考えていました。それは「貢献の可視化」と「距離感を測るものさし」です。

 市場における「貢献の可視化」とは、売上というお金で測れます。いいサービスやプロダクトを作ることが貢献で、それが売上につながります。売上でパフォーマンスが一元的に評価されるので、厳格に「可視化」されるのが市場経済です。一方、お金で測れない「貢献の可視化」も可能です。例えば企業が地球環境保護のための有志連合を作ったとして、それぞれの企業がどういう取り組みをしているか、評価基準を決め、徹底的に定量化することはできます。逆に、パフォーマンスが「可視化」されていなくて、なんとなくお互い頑張っていますね、という状況だとモチベーションが低下します。例えば、緩いロックダウンが実施され「皆さん、頑張って外出を控えましょう」と言われたところで、各人の頑張りや貢献が可視化されず評価されない、効果を感じられない状況ではモチベーションを保つのが難しい。

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