事業者団体が加盟企業を対象に策定するルール
業界の自主規制の多くが「事業者団体が加盟企業を対象に策定するルール」に該当します。形成主体となる事業者団体には、法律に一定の根拠のあるものから任意団体にすぎないものまであり、その策定する自主規制の実効性も様々です。
法律上の根拠がある事業者団体例:日本証券業協会
法律上の根拠がある例としては、証券会社によって構成される日本証券業協会(日証協)が挙げられます。日証協は、金融商品取引法に基づいて内閣総理大臣の認可を受けて設立される「認可金融商品取引業協会」であり、その規則も内閣総理大臣の認可の対象となるなど、法規制によるコントロールがかなり強く及びます。その裏返しとして、日証協の自主規制が業界において果たす機能は極めて広範かつ強力で、時には法令ではなく自主規制を緩和する議論が中心となることもあります。近時の動きとしては、非上場株式取引制度のあり方について、政府・金融庁と歩調をあわせる形で議論が進められています[1]。