岡崎氏が取り組む「シェアードオペレーション」とは
──圧倒的なスピードで事業拡大するユーザベースですが、セールスオペレーションでは「シェアードオペレーション」という工夫を始めたそうですね。現在岡崎さんが担当されているお仕事と合わせて、その内容を教えてください。
岡崎佑子氏(以下、敬称略):現在、私は経済情報プラットフォーム「SPEEDA」、B2B事業向け顧客戦略プラットフォーム「FORCAS」、スタートアップ情報プラットフォーム「INITIAL」といったB2B SaaSプロダクトの契約締結、管理、オペレーションの構築改善を行うセールスオペレーションズチームのリーダーをしています。
私自身も2019年に入社して驚いたのですが、ユーザベースが大事にしている共通の価値である「The 7 Values」の1つに「How fast ? Wow fast. -スピードで驚かす」があるように、弊社は事業開発のスピードが非常に速いという特徴があります。既存事業の新プランや新規事業が次々に生まれており、それらに合わせたオペレーションも必要になります。しかし、事業開発スピードがあまりに速いため、オペレーション体制をしっかり構築しきれず、全体の生産性が低下してしまうという課題がありました。オペレーショナルな業務に社員一人ひとりの時間や能力が奪われ、本来やるべき創造的な仕事に着手する前に疲弊してしまう状況だったのです。
そこで、2020年からセールスオペレーションズチームで、その部門の人でなくてもできる仕事を積極的に巻き取っていく、「シェアードオペレーション」を開始しました。この取り組みのメリットは2つあります。1つは各部門の社員がオペレーショナルな仕事から解放されることで、本来その人が持つ能力を発揮して本業に集中してもらえること。もう1つは、各部門から業務を巻き取ることで、チームメンバーを確保し、業務そのものを効率化した上で自チームの繁忙期に備えられるようになることです。
──「シェアードオペレーション」ではどのような成果がでているのでしょうか。
岡崎:開始早々に事業全体で月160時間分の工数を削減する事ができました。また、2021年7月からは一部のシステムにデジタルアダプションプラットフォームの「WalkMe」を導入したことで自チームの生産性が上がっている事を実感しているところです。
──WalkMe導入の成果については後ほど詳しく教えてください。