「人材版伊藤レポート」では直接言及されなかった“3つの目線”
伊藤:第1の目線は、「『コーポレート・ガバナンス』の文脈で捉える」というもの。現在、多くの企業がコーポレート・ガバナンス改革に取り組んでいることと思いますが、その中で取締役会は「人材」のテーマにどう取り組むべきなのか、そして経営人材の探究・育成はいかにあるべきかという問題をあわせて考えていく必要があるでしょう。
第2に、「『持続的企業価値創造』の文脈で捉える」。これは企業の“無形資産”である人的資本を、どのように企業の価値創造に結びつけるのかという目線です。これまでの日本企業では軽視されがちであった人事・人材戦略を持続的な企業価値創造のストーリーに反映させなければなりません。