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Domo流「結果の出せるミーティング」の仕組みづくり

Domo スティーブ・ウェレン氏 インタビュー

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KBR (主要ビジネス成功要件)が、データの価値を生む

――BI型のアプローチを大きく違う点とは何でしょう?

従来のBIは、もっているデータの中からなんとか価値のある情報を引き出そうというアプローチです。これに対して、われわれのアプローチは、主要ビジネス成功要件( Key Business Requirement )というものです。 目的としているビジネスの成功の条件は何か、そのためにはどのような要件が成り立つ必要があるか、ということを事前に定義します。持っているデータから引き出すのではなく、必要なKBRを定義して、そのために必要なデータを選ぶ。そのデータを持っていなければ、データを作りにいくというアプローチです。このKBRの設定がなければ、どれだけデータを持っていても、経営者にみせても結局役に立つものにはならない。そこが決定的に違うところです。

――KPIとはどう違うのですか?

KPIとは、事業の目的達成のための指標です。それに対してKBRは、事業が成功するための要件です。
たとえば、あなたのWebサイトが広告収入を目的にしている場合、クリック数はKPIで結果指標です。ただそもそも、その目的を達成するためには、来訪者が何人必要かというのが先行指標です。200クリックが必要であれば、最低200人以上の来訪者数がなければ目的は達成できない。これが先行指標と結果指標の関係です。事業の成功に必要なデータをそろえるところから始めというところが大きなアプローチの違いです。

――そのKBRの見極めは、誰がどのようにおこなうのでしょうか?

たとえば、ある通信事業者の場合、Webサイトにいくつかの目標実現のための項目を明記しています。
うまく定義されたKBRは、中期経営計画や、CEOのメッセージの中に含まれている場合があります。またわれわれDomoが、そうしたKBRの策定にコンサルティングとして、支援に入る場合もあります。流通業においてのモバイル関連の施策など、業種ごとのKBRを蓄積しています。ただほとんどの場合、KBRは顧客自身が持っているものです。担当者が意識しているかどうかは別ですが。会社のどこかから、メッセージが出ていることが多い。こうしたKBRにもとづいてデータが教えてくれることから、アクションに落とし込んでいくことを強く進めます。そのためには、自身のKBRをいかに引き出していくかが重要なのです。

データの民主化は世界的な流れ

――参加者がデータを参照しながら行うミーティングのファシリテーションのコツはあるのでしょうか?

Bohme社の場合、売上向上につながった要因のひとつは、CEO自身が、ミーティングに参加し意見を述べていったことです。きっかけは、毎日の売上を、DomoBuzzで報告するように指示したことですが、それによって店長間に健全な競争心が生まれた。単に売上が上がったということだけでなく、「そのために何をしたのか」といいう会話を積み上げていくことで、意味のあるミーティングが自然に形成されていきました。時には、CEOみずからが「グッジョブ!」などと激励したり、自分のアイデアを提案したりすることで、意識づけができていきました。単なるチャットの場にならないためには、リーダーの参加は必要です。

またオンラインでのミーティングだけではなく、リアルな会議でも、参加者がパワーポイントでの発表を見るのではなく、iPadなどでデータを共有しながらおこなうことが有効です。そして、KBRによるデータ分析と併せ、そのデータにまつわるメンバーの会話をそのままCEOへの報告に用いる企業もあります。これにより、議論のプロセスが可視化されるからです。

こうしたことが可能になるのは、Domoがクラウド型で、すべてのビジネスユーザー向けのサービスだからです。これまでのBIは、あくまで経営層への報告のツールだったからです。Domoのような、コラボレーティブなデータ分析ツールなら、ビジネスユーサー自身がデータ分析サービスを利用し、データを共有することができます。こうした、「データの民主化」は、これからの世界のビジネスの大きな潮流になると考えています。

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京部康男 (Biz/Zine編集部)(キョウベ ヤスオ)

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