祖業の精神やビジョンがつなぐ両利きの経営の実践
──ZENBの成り立ちをお聞きすると、ミツカン本体としっかりと結びついている事業だと感じます。しかし、いわゆる「出島」として別会社で運営されていますね。大企業が新規事業を作る時にはいわゆる「本体」で行うのがいいか、「出島」で行うのがいいか。意見が分かれます。
これは当初から意識しており、「出島」という言葉を明確に使っていました。私は当時、COOと日本事業の運営会社であるミツカンでは日本とアジアにおける新規事業開発、ホールディングスでは専務執行役員とを兼務していましたが、新規事業であるZENBに専念せよと命じられました。