「両利きの経営の実践地図」における7ステップ
最初にお話した「このまま一本調子でいけるのだろうか」というような健全な危機意識が、ステップ0になるでしょう。その上で最初にやるべきなのは、「自分たちの原点や自社の存在意義を再定義するということ」です。そして2つ目の大事なステップが「将来のありたい姿(ビジョン)を描くということ」です。
そのビジョンをどの領域で実現するのか、何をコア事業にしてどこに向かうのかという「事業ポートフォリオの組み替え」が3つ目になります。では、そうした戦略を実行するための組織をどうするのかが4つ目のステップで、両利き的に言えば、ここで「コア事業と探索事業の構造的分離」を行います。このとき、探索事業を出島にするのではなく、同じ屋根の下で分離するというのが、(『両利きの経営』の著者である)タッシュマン教授とオライリー教授の提言の非常に大事なポイントです。