執筆者情報
加藤 雅則
(カトウ マサノリ)
組織コンサルタント。1964年生まれ。名古屋市出身。慶應義塾大学経済学部卒業。カリフォルニア大学バークレー校経営学修士(MBA)。
日本興業銀行、環境教育NPO、金融庁検査官、事業投資育成会社を経て、米国2大コーチ養成機関であるCTI日本支部の設立に参加。日本におけるコーアクティブ・コーチングの普及に取り組んだ。現在はアクション・デザイン代表。著書に『自分を立てなおす対話』(日本経済新聞出版社)、『「自分ごと」だと人は育つ』(共著、日本経済新聞出版社)など。
2001年よりコーチング、ファシリテーション、コンサルテーション、ナラティブ・アプローチなどに基づく独自の対話手法を実践。これまで支援してきた企業は東証一部上場企業を中心に、中堅企業、オーナー企業、外資系企業など多岐にわたる。
執筆記事一覧
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第二創業~両利きの経営の先へ
SECIモデルを両利きの経営に包摂する──第二創業の鍵となる、日本企業の「共同化」の原動力とは?(Vol.3:慶應義塾大学院 特任教授 梅本龍夫氏、アクション・デザイン代表 加藤雅則氏)
前回は梅本氏の「物語マトリクス」を用い、「両利きの経営」がいかに実践可能かを検討した。「両利きの経営」ではトップのリーダーシップの重要性が強調されるが、特に日本企業においては、それに応えるミドルや現場の動きが変革の鍵を握るというのが前回の結論だ。そうであれば、トップとミドルの連携力が強化されれば日本企業の再生が進むはずだ。そのための手立てとして、前回の終盤では野中郁次郎教授のSECIモデルの可能性が示唆された。今回はその考えについて梅本氏に解説いただいた。
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第二創業~両利きの経営の先へ
「物語マトリクス」と「ケイパビリティ」で理解する、日本企業独自の両利きの経営と第二創業とは?(Vol.2-2:慶應義塾大学院 特任教授 梅本龍夫氏、アクション・デザイン代表 加藤雅則氏)
「両利きの経営」理論をベースに日本企業の第二創業について検討していく本連載。前回は、日本企業の中計策定プロセスに切り込んだ。続く後編では、梅本龍夫教授の「物語マトリクス」という考え方を用いながら、第二創業と「両利きの経営」において「WHYを問うこと」がいかに重要であるか、そして欧米企業の物真似ではない日本企業ならではの組織進化の可能性が語られた。
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第二創業~両利きの経営の先へ
両利きの経営で「第二創業」する4つのステップ──時間軸の違う組織を統合する、存在目的と物語とは?(Vol.2-1:慶應義塾大学院 特任教授 梅本龍夫氏、アクション・デザイン代表 加藤雅則氏)
世界中が混沌として先が見えない今、次なる事業の柱を見つけて「第二創業」を果たさなければ自社は生き残れない。そのような危機感を持つビジネスパーソンに向け、本連載では「両利きの経営」理論を拠り所にしながら日本企業の再生のあり方を議論していく。 基本理論を押さえた前回に続き、「両利きの経営」の提唱者であるオライリー教授の日本における愛弟子で、日本の大企業でエグゼクティブ・コーチを務める加藤雅則氏、慶應義塾大学院の特任教授で、サザビーリーグ(現ササビー)の元経営企画室長、日本でスターバックスコーヒージャパンの立ち上げに携わった梅本龍夫氏の両名が、混乱する日本企業の現状と第二創業の可能性について、より具体的に実践的に語る。
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第二創業~両利きの経営の先へ
「両利きの経営」は知識創造論ではなく、組織進化論である──組織カルチャーとリーダーの役割とは?(Vol.1-2:アクション・デザイン代表 加藤雅則氏、慶應義塾大学院 特任教授 梅本龍夫氏)
「両利きの経営」理論をベースに日本企業の第二創業について検討していく本連載。初回はホストのお二人の対談形式でお送りする。前編では、日本企業が戦後の第一創業期以降、世界をリードすることができた理由、バブル崩壊からの失われた30年にはその良さを失ってしまった経緯について振り返った。後編では、『両利きの組織をつくる――大企業病を打破する「攻めと守りの経営」』(英治出版)を共著で出版した加藤雅則氏の解説を中心に、「両利きの経営」がなぜ必要なのか、その理論を理解するためのポイントを抑えていく。
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第二創業~両利きの経営の先へ
「両利きの経営」による第二創業が必要な理由──過剰適応によるサクセス・トラップと組織能力とは?(Vol.1-1:アクション・デザイン代表 加藤雅則氏、慶應義塾大学院 特任教授 梅本龍夫氏)
「失われた30年」を経てなお、新たな柱となる事業を創出できずにきた企業は今、コロナ禍でいよいよ「第二創業」の必要性をひしひしと感じているのではないだろうか。そのような企業にとって教科書となるのが、チャールズ・A. オライリー&マイケル・L. タッシュマンの『両利きの経営』である。 本連載では、オライリー教授の日本における愛弟子で、日本の大企業でエグゼクティブ・コーチを務める加藤雅則氏、慶應義塾大学院の特任教授で、サザビーリーグ(現ササビー)の元経営企画室長で、日本でスターバックスコーヒージャパンの立ち上げに携わった、梅本龍夫氏を連載ホストに迎え、「日本企業にとっての両利き」の経営を紐解いていく。初回は両氏の対談形式で、日本のこれまでと現状、「両利きの経営」の基本的理解のポイントを解説していただいた。
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Biz/Zineセミナーレポート
なぜAGCは「両利きの経営」を実践できたのか──島村CEOと語る「深掘り」と「探索」を共存させる経営(「両利きの経営」の本質 セミナーレポート:後編)
「両利きの経営」の提唱者であるスタンフォード大学経営大学院チャールズ・A・オライリー教授が「両利きの経営を実践している」と認めた日本の企業AGCの取り組みを取り上げた『両利きの組織をつくる――大企業病を打破する「攻めと守りの経営」』(英治出版)が今年3月に発刊された。出版記念イベントのレポート後編では、共著者の加藤雅則氏(アクション・デザイン代表、組織コンサルタント)の講演やAGCの島村琢哉代表取締役CEOとのクロストーク、オライリー教授、ウリケ・シェーデ教授(カリフォルニア大学サンディエゴ校 グローバル政策・戦略大学院)らも加わったパネルディスカッションの様子をお伝えする。
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組織を再構築するトップとミドルとは
AGC島村社長に聞く、未来に置いた「時間軸」とリーダーが示す「北極星」とは?(第1回鼎談ゲスト:AGC株式会社 代表取締役社長 島村琢哉氏(後編))
AGC株式会社が好調だ。AGC株式会社代表取締役社長の島村琢哉氏に、前回、その好調さを生み出した組織改革についてお話を伺った。今回は組織改革の背景にある思いをお聞きした。聞き手は前回に引き続き、埼玉大学 准教授でイノベーティブかつ協働的な組織のあり方とその実践について研究を行う宇田川元一氏と、コーチングや対話型の組織開発により日本の組織を活性化するという課題に長く取り組む、株式会社アクション・デザイン代表取締役の加藤雅則氏である。
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組織を再構築するトップとミドルとは
AGC島村社長に聞く、地道な対話による経営──偉大なリーダーは“人の心に灯をともす”(第1回鼎談ゲスト:AGC株式会社 代表取締役社長 島村琢哉氏(前編))
7月1日に旭硝子株式会社から社名変更を行ったAGC株式会社が好調だ。2017年12月の連結決算では、純利益が前期比46%増の692億円だった。鍵を握るものは何だろうか。AGC株式会社代表取締役社長の島村琢哉氏に、埼玉大学 准教授でイノベーティブかつ協働的な組織のあり方とその実践について研究を行う宇田川元一氏と、コーチングや対話型の組織開発により日本の組織を活性化するという課題に長く取り組む、株式会社アクション・デザイン代表取締役の加藤雅則氏が話を聞いた。前後編として2本の記事でお届けする。
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組織を再構築するトップとミドルとは
トップの孤独に寄り添うミドルが“組織の閉塞感”を打破する──直線と曲線が交差する場での翻訳者(埼玉大学 准教授 宇田川元一氏 × 株式会社アクション・デザイン 代表取締役 加藤 雅則氏:後編)
ティール組織、ホラクラシー等 、近年組織開発に関連するワードを目にすることが増えている。企業のイノベーションは今日の日本企業の大きな課題とも言われる。多くの日本企業が過去最高益を記録するなかで、こういったことに関心を持つ人が多いのは、おそらく「今はいい、しかしこのままでは将来的には立ち行かなくなる」という危機感の表れだろう。日本企業は今後どうしていったらいいのだろうか。イノベーティブで協働的な組織のあり方とその実践について研究を行う宇田川元一氏(埼玉大学 准教授)とコーチングや対話型の組織開発により日本の組織を活性化するという課題に長く取り組み、『組織は変われるか』等の著作がある加藤雅則氏が語り合った。内容を2回に分けてお届けする。
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組織を再構築するトップとミドルとは
日本の組織が抱える“3つの部族問題”を解消する、「変態ミドル」と「フォロワー」の存在(埼玉大学 准教授 宇田川元一氏 × 株式会社アクション・デザイン 代表取締役加藤雅則氏:前編)
ティール組織、ホラクラシー等、近年組織開発に関連するワードを目にすることが増えている。企業のイノベーションは今日の日本企業の大きな課題とも言われる。多くの日本企業が過去最高益を記録するなかで、こういったことに関心を持つ人が多いのは、おそらく「今はいい、しかしこのままでは将来的には立ち行かなくなる」という危機感の表れだろう。日本企業は今後どうしていったらいいのだろうか。イノベーティブで協働的な組織のあり方とその実践について研究を行う宇田川元一氏(埼玉大学 准教授)とコーチングや対話型の組織開発により日本の組織を活性化するという課題に長く取り組み、『組織は変われるか』等の著作がある加藤雅則氏が語り合った。前後編の2回に分けてお届けする。
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共創し学習する新しい組織論
経営者を知り、道具箱を解体し再構築する「ミドルの役割」とは──ティールを語る前に(座談ゲスト 特定非営利活動法人 場とつながりラボhome’s vi 代表理事 ファシリテーター 嘉村賢州氏、株式会社アクション・デザイン 代表取締役 加藤雅則氏 vol.4)
今回は今年1月に邦訳が刊行されて話題を呼んでいる『ティール組織』の解説者で、早くからその可能性に注目してきた嘉村賢州氏、コーチングや対話型の組織開発により日本の組織を活性化するという課題に長く取り組み、『組織は変われるか』等の著作がある加藤雅則氏を迎えた。「ティール」をきっかけに日本の組織が変わっていくにはどうしたらよいかについて対談した後編。今回は全4回の記事の最終回となる記事をお届けする。
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共創し学習する新しい組織論
ティールだった企業がオレンジに──「既存の仕組みの内側」から組織を変えるには(座談ゲスト 特定非営利活動法人 場とつながりラボhome’s vi 代表理事 ファシリテーター 嘉村賢州氏、株式会社アクション・デザイン 代表取締役 加藤雅則氏 vol.3)
今回は今年1月に邦訳が刊行されて話題を呼んでいる『ティール組織』の解説者で、早くからその可能性に注目してきた嘉村賢州氏、コーチングや対話型の組織開発により日本の組織を活性化するという課題に長く取り組み、『組織は変われるか』等の著作がある加藤雅則氏を迎えた。「ティールとは何か」について語り合った前回、前々回の対話に続き、全4回の後半として、日本の組織が変わっていくにはどうしたらよいかについて、前・後編で議論した内容をお伝えする。
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共創し学習する新しい組織論
有機的な組織が不確実性に有効という結論を、なぜ『ティール組織』は蒸し返すのか? (座談ゲスト 特定非営利活動法人 場とつながりラボhome’s vi 代表理事 ファシリテーター 嘉村賢州氏、株式会社アクション・デザイン 代表取締役 加藤雅則氏 vol.2)
今回は今年1月に邦訳が刊行されて話題を呼んでいる『ティール組織』の解説者で、早くからその可能性に注目してきた嘉村賢州氏、コーチングや対話型の組織開発により日本の組織を活性化するという課題に長く取り組み、『組織は変われるか』等の著作がある加藤雅則氏を迎え、日本におけるティール的な実践や、組織を変える方法について語り合った。本稿は、前回に続き、嘉村氏の解説を交えつつ4氏がそれぞれの立場からみたティール組織を語る対話の、後編をお届けする。
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共創し学習する新しい組織論
『ティール組織』とは何か──組織の問題は「個人ではなく構造」から発生し「型ではなく文脈」で考える(座談ゲスト 特定非営利活動法人 場とつながりラボhome’s vi 代表理事 ファシリテーター 嘉村賢州氏、株式会社アクション・デザイン 代表取締役 加藤雅則氏 vol.1)
本連載では、2007年の創業時から新しい経営方法を追求してきたダイヤモンドメディア株式会社の武井浩三代表取締役と、イノベーティブで協働的な組織のあり方とその実践について研究を行う宇田川元一氏(埼玉大学 准教授)が、これからの組織とそこに近づく方法について様々な方と語り合う。 今回は今年1月に邦訳が刊行されて話題を呼んでいる『ティール組織』の解説者で、早くからその可能性に注目してきた嘉村賢州氏、コーチングや対話型の組織開発により日本の組織を活性化するという課題に長く取り組み、『組織は変われるか』等の著作がある加藤雅則氏を迎え、日本におけるティール的な実践や、組織を変える方法について語り合った。全4回の掲載の前半パートとして、今回から前・後編で4氏それぞれの立場からみた「ティール組織」について議論した内容をお伝えする。