三菱ケミカルグループは、アクリル樹脂ケミカルリサイクルの事業化に向け、東京海上日動火災保険(以下、東京海上日動)およびABTと共同で、使用済自動車からアクリル樹脂を回収するためのスキームについて実証実験を開始する。
3社は、東京海上日動およびABTが持つ使用済自動車処理のネットワークを活用し、テールランプなどのアクリル樹脂を回収するスキーム構築を目指す。実証実験では、3月から関東地区において、1000台ほどの使用済自動車からアクリル樹脂を回収。同実験を踏まえて、オペレーション・素材の品質・コストなどの検証を行い、2024年度にも全国ネットワークでの取り組みに拡大していくことを目指すとしている。
三菱ケミカルグループは、マイクロ波を使ってアクリル樹脂をリサイクルする実証実験を行っており、2024年度のリサイクルプラント稼働開始を視野に、アクリル樹脂ケミカルリサイクルの事業化を目指す。リサイクル技術の確立と並行して、多方面の市場から回収するスキームの検討を行っていくことで、アクリル樹脂リサイクルシステムの社会実装に向けた準備を進めているという。