東芝デジタルソリューションズは、ビッグデータやIoTデータの管理に適した「GridDB」の新バージョンとして、IoTデータの集計機能を強化し、データ分析の容易性と精度を向上したGridDB 5.3 Enterprise Edition(以下、GridDB 5.3 EE)の提供を開始した。
GridDB 5.3 EEでは、時系列データの集計機能のほか、欠損データの自動補間機能、ナノ秒(10億分の1秒)単位のデータ処理機能などを追加し、IoTデータの分析の容易性や精度を向上させている。
GridDB 5.3 EEでの主な強化ポイント
1.時系列データの集計
ある一定時間間隔内のデータの最大値や最小値、平均値、合計値などを抽出する時系列データ集計機能を追加。これにより、アプリケーション側でデータを取り出し、集計する必要がないため、アプリケーション開発が容易になり、かつ高速に分析することが可能となる。
また、長期保存用のデータを間引き(ダウンサンプリング)、保存するデータ量を大幅に削減することも可能となる。
2.欠損値の補間
欠損したデータを線形補間や前値補間により自動的に補間する機能を用意。これによりデータの連続性が保たれ、精度の高い分析や予測が可能となる。
3.ナノ秒(10億分の1秒)単位のデータ処理
従来のGridDBではミリ秒(1000分の1秒)単位のデータしか扱えなかったが、本バージョンからナノ秒単位の時系列データを扱うことが可能に。従来の100万倍の分解能でデータを収集・分析できるため、より正確な分析や予測が可能となる。
4.監査ログの強化
GridDB 5.3 EEでは アクセスログ、操作ログ、エラーログなどの監査ログを従来バージョンに比べて詳細に、かつ長期間にわたって記録・保管できるようになっている。これにより、誰がいつ、何を、どのように実行したかを追跡することが可能となる。