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東洋エンジニアリング、新中期経営計画を発表──共創型EPCへの転換とストック型拡大で利益100億円へ

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 東洋エンジニアリング(TOYO)は2026年6月19日、2026年度から2030年度までの5カ年を対象とする新たな中期経営計画を策定したと発表した。長期ビジョン「TOYO VISION 2040」の実現に向け、「社会基盤を支え、次なる成長を創る」をテーマに掲げ、従来のEPC(設計・調達・建設)の枠を超えた収益構造の変革を目指す。

前中期経営計画の振り返り:不採算案件による損失から「回復途上」へ

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 同社が発表した前中期経営計画の業績総括によると、一部の国内案件およびブラジル発電案件における品質関連の損失コストが拡大した影響により、2025年度は149億円の連結当期純損失を計上し、利益目標は未達に終わった。一方で、期間中(2023/24年度)の復配を実現したほか、非EPC領域や海外拠点(インド、中国など)の収益貢献、従業員エンゲージメントの向上といった面では着実な進展を見せた。2026年度は純利益60億円、ROE12.9%への回復を見込んでおり、新中期経営計画ではこれら一過性損失の教訓を風化させることなく、案件収益の予見性向上とリスク管理の徹底を進める。

初期段階からリスクを抑える「共創型EP/EPC」へ質的転換

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 昨今の地政学リスクやインフレ、資材価格の変動といったマクロ環境の変化に対応するため、同社は従来の競争入札型EPCモデルからの脱却を図る。事業構想や基本設計(FEED)段階から顧客と協働し、リスクやコストを段階的に確定していく「顧客との共創型EP/EPC」の適用領域を拡大。コスト構造を開示するオープンブック方式の採用や、設計の成熟度に応じて段階的に一括請負契約へ移行する「Lump Sum Conversion」を進めることで、投資リスクの低減と収益の安定化を両立させる。

 また、過去の損失案件の教訓を踏まえ、2025年1月に社長直轄の独立組織として「プロジェクト管理本部」を発足。受注前リスク審査の厳格化や、履行中プロジェクトの週次モニタリングを徹底し、重大なリスクの兆候を早期に検知・是正する体制を構築した。

プラントライフサイクル(PLC)全体を対象とする「ストック型ビジネス」の拡張

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 受注ベースの「フロー型ビジネス」に依存してきた収益構造を見直し、運用・保守(O&M)や技術ライセンス、事業投資といった「ストック型ビジネス」との二軸収益モデルへの転換を明確に打ち出した。

 2026年4月には、IT運用や保守に関わるバックオフィス機能を統合する「GDOC(Global Digital Operation Center)」をToyo-India内に設立。インド拠点の豊富な人財プールを基盤に、O&M専門企業との協業も活用しながら、アフリカや中央アジアをはじめとする重点地域における安定操業・予知保全需要の取り込みを進める。

成長ドライバーへの投資と組織改編の断行

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 地域戦略では、食料・素材・エネルギーの投資需要が拡大するグローバルサウスを重点市場に指定。特に設立50年の歴史と2,200名以上のエンジニアを擁する「Toyo-India」をグループ最大の収益・キャッシュ創出拠点として位置づけ、市場展開を加速する。

 注力領域については、強みを持つ肥料、石油化学、FPSO(浮体式生産貯蔵出荷設備)、GX関連を「収益エンジン」として堅守。そのうえで、バイオ医薬、先端素材・ファインケミカル、次世代型地熱、重要鉱物リサイクルを「成長ドライバー」として育成する。これに伴い、2026年4月には技術開発と事業開発を統合した「技術・事業開発本部」や、高付加価値領域を担う「先端産業営業部」「O&Mソリューション営業部」の新設といった大幅な組織改編を実施した。

2030年度の経営目標

 新中期経営計画における主な目標値は以下の通り。

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  • 連結当期純利益:100億円(2030年度)
  • ROE(自己資本利益率):各年度12%以上
  • ストック型粗利構成比率:10%(2030年度目標、2040年には40%を目指す)
  • 共創型EP・EPC受注件数比率:50%以上(2030年度)
  • 成長領域(先端素材・医薬・O&M)粗利構成比:30%以上(2030年度)

 財務戦略としては、営業キャッシュフローの50%を財務基盤・リスク耐性強化に、30%を戦略投資に充て、残り20%を株主還元(配当性向25%以上)へとアロケーションする方針を示している。

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