バリューチェーンのスマイルカーブ化を意識した「スマートよろずや」
では、バリューチェーンのスマイルカーブ化を意識してDXを行うためにはどうしたらいいのだろうか。三枝氏は、自身が取り組んできた出光興産の「スマートよろずや」を例に挙げた。「スマートよろずや」とは、全国約6,100ヵ所に及ぶ出光興産のサービスステーションを、地域の困りごとに向き合って“よろず(多様・無限)”に進化する「地域の生活支援基地」とする構想だ。多様なエネルギーの供給、幅広い移動手段の提供、暮らしを豊かにするコミュニティづくりなど、これまでのガソリンスタンドよりも広範な役割を担う機能にすることを目指すという。
このような取り組みを進めた背景には、脱化石燃料化に社会が向かうなかで、出光興産の事業領域の変革に迫られていることがある。出光興産は、