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フィリップス「ヌードルメーカー」開発担当が語る、イントレプレナーとしての“巻き込み力”

株式会社フィリップス エレクトロニクス ジャパン マーケティング シニアマネージャー 佐野 泰介 氏

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 フィリップスジャパンでマーケティング部門のシニアマネージャーである、佐野泰介氏。同社がノンフライ調理器「ノンフライヤー」に続いて世に送り出した、家庭用製麺機「ヌードルメーカー」の責任者だ。前編では「目的から考える事業観」というキーワードを軸に、佐野氏の「ヌードルメーカー」の開発初期の取り組みについてお送りした。後編では、大企業の中で新規事業を行ううえで欠かせない社内外の巻き込み、そしてイントレプレナーとしての今後について語ってもらった。インタビュアーはBiz/Zineでもお馴染みのbiotope佐宗邦威氏。

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イントレプレナーにとって重要なプロジェクト初期の「社内巻き込み」

佐宗(biotope 代表取締役社長 / イノベーション・プロデューサー):
 ユーザーと共に「ディシジョンジャーニーマップ」をつくり、一方ではそれを基に事業計画に落として社内で通しやすくしてきたわけですね。
 では、次からは社内外の「巻き込み」に入るフェーズですよね。書いていただいた「ヒーローズ・ジャーニーマップ」では、ここで落ちているのですが、一体何があったのですが?

ヒーローズ・ジャーニーマップ佐野さんの「ヌードルメーカー」開発におけるヒーローズ・ジャーニーマップ

佐野(フィリップス エレクトロニクス ジャパン マーケティング シニアマネージャー):
 マーケティングは24 時間製品のことを考えていますが、他部署の方は他のブランドも担当しています。まずは、社内で興味をもってもらうところに力を入れましたね。当初、社内の人たちはヌードルメーカーに対し「本当に美味しくつくれるの?」という見方をしていました。そこで、毎日午後3時くらいに、私が社内でうどんや蕎麦をつくって食べてもらうことにしたのです(笑)。

佐宗:
 本当ですか!そこまで実際に行動までする人は、なかなかいないですし、すごいですね(笑)。

佐野:
 一ヶ月程、麺の配合を変えたりして、社内にヌードルメーカーをアピールするため私自身が社内での実演を続けました。周りが真剣に既存事業に取り組んでいる中で、「俺、何でうどん作っているんだろう…?」と思うときもありました。「できました!」と言っても「また?」といった雰囲気が漂っていましたからね(笑)。ビジネスの機会が明確でないときに、どうやって主体的に動いてもらうかというフェーズは結構苦労しましたね。

 しかし、ちょうどその頃、麺をつくる粉に関して日清フーズ株式会社とコラボレーションをすることができました。彼らと共同で試行錯誤することで段々と味が上がっていき、社内で「これ、すごく美味しい麺になったね」と言われるようになり、明らかに味が改善されてきたあたりからは、もう後ろ振り向くことはなくなりました。社内のチームからも、この間スーパーでこんな粉みつけたよ!とか、これ入れたらおいしいじゃない?といった意見も出てきましたし。

佐野 泰介佐野 泰介 氏
株式会社フィリップス エレクトロニクス ジャパン マーケティング シニアマネージャー

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