顧客は、購入した製品を何に利用し、モチベーションを満たすのか?
サービス・デザイン的な視点をもつ企業は、何を買ったかの分析だけではなく、顧客がその製品をどんなことに役立てているかまでを分析します。では、どのようにその分析をするのでしょうか。サービス・デザインは、カスタマー・エクスペリエンスの向上を目指しますが、効果的にその向上をする一番の方法は、個々の製品やサービスを顧客がどのように経験したのかを、辿ることだとしています。その顧客の経験する旅が、「カスタマー・ジャーニー」で、その旅を可視化したものが「カスタマー・ジャーニー・マップ」です。
ここで一つの疑問が生じます。一つの製品やサービスには、一つのグループだけしか顧客グループは存在しないのでしょうか。そのような商品もあるのかもしれません。しかし、読者の多くが従事するビジネスでは、幾つかの顧客グループが存在するはずです。「カスタマー・ジャーニー・マップ」では、幾つかのグループ像を描き、そのグループに実在すると想定される人物像、つまり「ペルソナ」を描きます。