トライアルホールディングスのグループ会社であるトライアルGOは、2025年11月7日、都内初となる「TRIAL GO西荻窪駅北店」(東京都杉並区)をオープンした。同社は、既存の大型店舗を拠点とする「サテライト型店舗」フォーマットを用い、都市部への展開を加速している。
「TRIAL GO」は、限られた売場面積でも豊富な品揃えを実現し、生鮮・惣菜を含む幅広い即食・時短商品を提供することが特徴である。特に、職人監修の出来立て惣菜や、電子レンジ調理可能な専用容器を活用し、調理から提供までの時間短縮を図っている。弁当、ミールキット、生鮮食品なども取り揃え、近隣店舗で調理した食品の即時配送により、日常の多様な“食”のニーズに応えている。
また、TRIAL GOはテクノロジーを活用した効率運営を推進している。セルフレジのみならず、顔認証決済やリモート年齢確認を導入し、決済無人化に近い省人運営を実現した。さらに、棚モニタリングシステム「Retail EYE」や、購買時間に合わせた商品訴求を行う店内サイネージも設置し、リテールメディアとしての店舗機能を強化している。
これらの取り組みによって、同店舗は30人時という少人数での運営が可能となり、ローコストな店舗運営モデルの実証拠点となる。福岡を中心に実験を重ねてきた同モデルは、2023年の西友との経営統合を経て、都内への本格展開が実現したものである。都心部居住者の生活必需品需要に即応する新たな都市型小売フォーマットとして注目される。
西荻窪駅北店は24時間営業・年中無休、約50坪の店舗面積で地域住民の利便性向上をめざす。今後、同社は都心部での出店拡大やモデル検証を進める方針である。
【関連記事】
・DATAFLUCT、AIで店舗開発・運営を最適化する「Airlake Retail Agent」提供
・ソニー、屋内行動分析プラットフォーム「NaviCX」をリニューアル 高精度な測位で小売DXを支援
・デロイト トーマツ、「世界の小売業ランキング2025」発表 上位ランクインの日本企業は減少傾向に
