帝国データバンクは2026年1月13日、2025年の全国企業倒産(負債1,000万円以上、法的整理)の集計・分析結果を公表した。2025年の倒産件数は1万261件となり、前年(9,901件)から3.6%増加し、2013年以来12年ぶりに年1万件を超えた。上場企業の倒産はオルツ(東証グロース)の1社のみだった。
負債総額は1兆5,668億8,800万円と、前年(2兆2,197億8,000万円)から29.4%減少し、2年連続で減少した。特に、大型倒産の減少と中小零細規模の倒産が全体を押し上げた点が特徴であり、負債額「5,000万円未満」の倒産は6,383件(前年5,919件、7.8%増)となり、全体の62.2%と過去2番目に高い水準となっている。
業種別では、7業種中6業種で倒産が増加。サービス業は2,648件(4.0%増)と最多で、2000年以降最多を記録した。次いで小売業が2,193件(5.1%増)、建設業が2,021件(6.9%増)となった。サービス業内では広告・調査・情報サービスの増加が目立ち、小売業や建設業でも食材費・人件費・原材料費などの高騰が倒産増加の主要因となっている。
倒産主因別では「販売不振」が8,385件と最も多く、不況型倒産(販売不振、業界不振など)は全体の82.8%に達した。「人手不足倒産」は427件と初めて400件を超え過去最多となり、サービス業や建設業、小規模企業への影響が大きいことが示されている。一方、「物価高倒産」も949件と過去最多を更新した。
倒産形態では、清算型が9,966件(3.6%増)と圧倒的に多く、再生型倒産は295件(6.1%増)。特別清算は399件で2000年以降最多となった。
新興企業(業歴10年未満)の倒産は3,032件で、2000年以降3番目の多さ。「30年以上」の業歴企業も3,263件と過去10年で最多だった。
地域別では9地域中8地域で倒産が増加。最も増加率が高かったのは四国(9.2%増)だった。
2026年以降は、取引適正化法の施行や資金調達手法の多様化が進展し、中小企業の資金繰りや再生のあり方が大きく見直される見通しである。物価高倒産が頭打ちとなる一方、人手不足や経営者の病気・死亡といった人的要因による倒産が今後の主要なリスクとなることが懸念される。
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