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経営企画サバイバルガイド

「なぜ予実差が発生しているの?」 財務・管理・税務の会計をつなげて実績を捉えよ

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 企業の中枢に位置しながらも、実態が見えにくい謎の部署──経営企画部門は他部署の担当者からそう思われているのではないでしょうか。経営企画部門に所属する当事者の中にも、真の役割を理解できている人はそれほど多くありません。本連載では、大企業の経営企画部門で経験を積み、現在はDIGGLEでバックオフィスを統括する冨田貴大氏が、実務に役立つ経営企画の基本を解説。第四回では、自社の現状を的確に把握するために不可欠な「実績の捉え方」について説明します。

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実績は経営の実態を映す“鏡”

 「この予実差はなぜ発生しているの?」経営企画部門に配属されて日が浅い人でも、上司や同僚に一度は聞かれたことがあるはずです。

 この問いに答えるには、前回の記事で解説した予算に加えて実績の理解が必要です。そして実績も予算と同様、現状の数字だけでなく「どのように作られたか」を把握しなければなりません。

 では、そもそも実績とは何でしょうか。端的に言えば「経営の鏡」すなわち企業の実態を数字で可視化したものです。一見簡単そうですが、ややこしいのは可視化の方法が一つではないこと。「財務会計」「管理会計」「税務会計」という、目的と基準が異なる三つの体系があり、同じ企業でもどの会計で捉えるかで見え方が変わります。とはいえ、各会計が完全に独立しているわけでもなく、複雑に関わり合っているのです。

 さらに難しいのが、経営企画の実務において「これは『財務会計』に関する仕事」というラベルが付くことはほとんどない点です。つまり、日頃から「今扱っている数字は、どの会計に基づくものか」を意識していないと、視点がズレたまま間違ったアウトプットを出してしまいかねません。

 そこでまず「経営企画は三つの会計をまたいで実績を扱う仕事である」と知っておきましょう。その上で、それぞれの会計がどのようなもので、互いにどう関わっているかを理解することが大切です。ここからは、各会計の具体的な特徴を紹介していきます。

企業の健全性を外部に示す財務会計

 「会計」と言われて多くの人が思い浮かべるのは財務会計でしょう。財務会計の目的は、対外的に企業の健全性を示し、外部からの評価や取引、融資につなげることです。そのため、財務会計は企業会計原則や企業会計基準などの統一ルールに基づいて処理され、他社と比較できるようになっています。

 財務会計では財務諸表を作成します。初任者がまず押さえるべきは「P/L(損益計算書)」「B/S(貸借対照表)」「C/F(キャッシュフロー計算書)」の三表です。実務で触れたことはあっても、三つとも見なければならない理由は曖昧かもしれないため、それぞれの役割を改めて整理します。

P/L(損益計算書)

 「会計期間中にどれだけの利益を得たか」を示します。利益は「売上−費用」なので、P/Lは簡単に言うとこの期間の商売の成績表です。

B/S(貸借対照表)

 P/Lだけでは企業が有する資産の現状がわかりません。B/Sでは左に資産、右に負債と純資産を並べ、調達した資金(右)が何に変わったか(左)を示し、会計期間期末における企業の財務体質を表現します。

 たとえば資本金100万円で起業すれば、右に「純資産100万円」左に「資産100万円」さらに100万円を借り入れれば、右は「負債100万円+純資産100万円」左は「資産(現預金)200万円」になります。ここから設備を100万円で購入すると、右は変わらず、左の内訳が「資産(現預金)100万円+資産(固定資産)100万円」に変化します。

 さらに1期目の利益が100万円だった場合、それは純資産と現預金に反映され、右は「負債100万円+純資産200万円」左は「資産(現預金)200万円+固定資産100万円」となります。重要なのは、この利益がP/Lで算出された数字だという点です。P/Lの結果がB/Sに積み上がる形で、二表は接点を持っているのです。

C/F(キャッシュフロー計算書)

 P/LとB/Sだけでは、キャッシュの増減を追いづらいのが難点です。借入や借入の返済は損益ではないためP/Lに現れず、P/L上は利益が出ていてもキャッシュが足りないという状況は起こり得ます。また、B/Sには借入が負債として出現しますが“ある時点”の数字なので期間中の増減を見るには比較が必要です。そこで「会計期間中にキャッシュがどう変動したか」を示すC/Fが必要になります。ここに、B/SとC/Fの接点があります。

 このように、P/Lの利益はB/Sに積み上がり、その結果としてキャッシュの動きがC/Fに表れます。三表の接点を押さえておくと、実績の数字が「どこから来て、どこに影響するか」が追いやすくなります。

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社内の意思決定に使う管理会計

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この記事の著者

冨田 貴大(トミダ タカヒロ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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