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新規事業 LEADERS 2026.06

事業ではなく産業を創れ。みずほ中馬氏と住友生命藤本氏が語る、大企業だからこその共創戦略

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ソブリンティが台頭する世界と二極化する戦い方

梶川:ここからは「今後どういう時代が来るか」というテーマに移ります。あらためて、VivaTechなどを通じて、世界の潮流をどう感じられましたか。

藤本:VivaTechで強く感じたキーワードは「Sovereignty(ソブリンティ:主権)」でした。AIや食糧、防衛など、あらゆる分野で米国などへの依存から脱却し、自分たちの主権のもとで新たにエコシステムを作っていこうというデカップリングの動きです。これは日本にとっても、価値観を共有できるヨーロッパなどと組んで新しいビジネスを創出するチャンスになると感じました。

中馬:まさに「経済のブロック化」が大きな環境変化です。一方で、消費者の行動はどうでしょうか。スマートフォンの普及により、コンシューマーのマーケットはもはや地球規模で一つになっています。エンタメやSNSなど、BtoCビジネスは国境を越えた徹底的なグローバリゼーションの中で、世界トップレベルのスピードと規模が求められます。

 つまり、BtoCは「完全なグローバル競争」、BtoBやBtoGは経済安全保障による「ブロック化・国産回帰」と、市場が極端に二極化しているのです。新規事業に取り組む際は、自分たちが狙う市場がどちらなのかを見極め、まったく異なる戦い方をしなければなりません。

AI人材不足を打開する「チームごとM&A」の必然

梶川:AIなど、桁違いの投資が動く領域において、日本企業はどう振る舞うべきでしょうか。

中馬:製造業をはじめとする日本のトップ企業から「AI人材が採用できない」という相談をよく受けます。かつてのように、スタートアップが大きく育ってから連携しようという悠長な考えでは間に合いません。

 私が提案する唯一の処方箋は、シード・アーリーステージの早い段階から、AIスタートアップをチームごとM&Aしてグループインさせることです。我々のBlue Lab Fundでも、シード・アーリーステージのスタートアップを投資対象としています。AIは自社のリアルなデータを食わせなければ賢くなりません。だからこそ、初期段階から内部に取り込み、自社のデータを使って一緒にインテリジェンスを高めていく必要があるのです。

藤本:おっしゃるとおりで、AI人材やフィジカルデータを持っている会社はアクハイヤー(人材獲得目的の買収)を進めるべきですし、もし自社にデータがないのであれば「データを買う」という視点も重要になってくると思います。

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桁違いの投資競争を勝ち抜く「大企業同士の共創」

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この記事の著者

梶川 元貴(Biz/Zine編集部)(カジカワ ゲンキ)

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