今までの「チーム論」を疑い、チームサイズと多様性を再考する
今回ご紹介するのは書籍『超チーム力 会社が変わる シリコンバレー式組織の科学』(リッチ・カールガード[著] / マイケル・S・マローン[著] / 濱野 大道[翻訳] / ハーパーコリンズ・ ジャパン[刊])です。
著者のリッチ・カールガードは、フォーブス誌の発行人で、イノベーションやリーダーシップをテーマとした数々の記事で人気を博すコラムニストでもあり、シリコンバレーの起業家としての顔も持っています。共著者のもう一人、マイケル・S・マローンは、ピュリッツァー賞候補に二度のぼった、シリコンバレーを知り尽くすジャーナリストで、Biz/Zine読者には『シンギュラリティ大学が教える飛躍する方法』(日経BP)の著者と説明したほうが、イメージしやすいかもしれません。
本書は冒頭で語られているように、「2つのこと」を中心に展開していきます。それは、「チームのサイズについての正しい認識」と「多様性の正しい在り方とマネジメント」に関して。過去の成功事例の表層的な部分だけを切り取ったケーススタディで解説するのでははなく、最新の科学の裏付けを持って解説をしています。そして、特筆すべきは本書における「チーム論」が、ベンチャーから大手企業にまで応用・実践できる点です。
本コラムでは、本書でチームサイズの新たな考え方に関して語っている内容の一部を抜き出し、ネタバレを防ぎつつ、本書の良さをお伝えできればと思います。では、次項では、チームサイズとダンバー数を語った第2章の内容を中心に紹介していきましょう。