シリコンバレーで学んだ「DoingよりBeing」
——アメリカに行かれていたそうですが、視察のためですか?
藤本(一般社団法人at Will Work代表理事 / お金のデザイン シニア・コミュニケーションズマネージャー):
シリコンバレーとニューヨークに行ってきました。シリコンバレーでは、堀江愛利さんという方がやっている「Women’s Startup Lab」という女性向けのアクセラレータープログラムを体感する合宿、「シリコンバレーWSL合宿-日本を変える女性のBootCamp-」に0期生として参加してきました。
——藤本さんの他にも、日本からの参加者がいたんですか?
藤本:
はい。at Will Workのアドバイザーでもある奥田浩美さんの呼びかけで、自分で会社を興している方やメディアの編集長など、日本人の女性6人が参加しました。
私は起業家ではないので途中からどこまでこの合宿に貢献できるのか不安だったのですが、参加して良かったと思ったのは、「Doing よりもBeing」という考え方を学べた点です。前回もお話しましたが、起業やプロジェクトをやっていくときは、社会情勢がどんどん変わっていく中で、Doing(やり方)だけに固執しているとスケールしない。私は社会にとってどういう存在なのかというBeing(あり方)が大事なんですね。私たちがat Will Workという名前にしたのはWillを大事にしたいからですが、そもそもWillが見つかってない人や会社が多いんです。そのWillを見つけるために、「あなたのBeingは何ですか?」ということ、「あなたのやっていることはBeingですか? Doingですか?」というのを切り分けるということをやると、すごくすっきりしてくるということがよく分かりました。
——ほかにはどんなことを?
藤本:
いろいろやりました。やるべきことをどのように成し遂げていくのかを考えるフレームワークを学んだり、ビジョナリーマネージャーとピープルマネージメントの違いを話し合ったり……、散歩しながら話すといった身体を動かす活動もありました。
堀江さんが私たちの状態を見て、柔軟に内容を変えてくれてました。何もしない時間を作るというのもあったのですが、その意味は、「ホワイトゾーン(余白)を作りなさい」ということなんですね。私たちはみんな忙しくて、パズルのように予定を詰め込んでいるうちに、考える時間や余裕がなくなってしまうから……。瞑想と言われると難しいのですが、好きな音楽を聴きながら休んで、と言われて思い思いに過ごしていると、急にハッと気づくことがあったりしましたね。