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SDGs時代に必要な「バックキャスト思考」、商品開発の鍵となる「便利と不便の空白地帯」

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「物質的消費欲求」が劣化する時代に必要な、ハイブリッドな商品開発とは?

 次に「内的限界:物質的消費欲求の劣化」について考えてみる。現代は人々が「モノを欲しがらない」時代だと言われているが、はたして本当にそうだろうか。

石田:新たな文明・文化の過渡期を迎えているいま、人々は物質的な価値に重きを置いていません。でも企業が提供するサービスや商材はいまだ物質的な価値を求めている。だからモノが売れない。モノが溢れ消費の増加が停滞している今、資本主義社会のシステムはもはや機能していません。ポスト資本主義社会を創成するときなのです。
これまでも、狩猟採集社会から農耕社会、そして資本主義の近代社会へと移り変わるそれぞれの移行期では、それまで見られなかった新しい観念や思想、価値観が生み出されてきました。これは外に向かっていた意識が、何らかの制約とぶつかることで内に向かうようになるから。つまり過渡期を迎えている現在は、物資的な価値よりも心の豊かさを重視する、文化のビッグバンが起ころうとしているときなのです。

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