“親日派で日本通”アイシンのジョン・クラーク氏が語る、デジタルシフトで回帰する「日本企業最強の道」
続いては、Domoを1週間前に使い始めたというアイシン ワールド コーポレーション オブ アメリカで、北米営業・マーケティング統括社長を務める、“親日派で日本通”としても知られるジョン・クラーク氏が登壇した。
「Domoは、会社がもともと掲げている効率やスピード、タイムリー性、誠実などと目的が一致しており、力を貸してくれる。特にDomoによってあらゆる情報が開かれ誰もがアクセスできるようになり、“見える化”が進む。この状態は、組織のフラット化を推進し、自分たちの事実を直視できるようになる。組織のケーパビリティを高めてくれる」とクラーク氏はDomoへの期待を語る。他にも「『報・連・相』のような密接なコミュニケーションを実現させ、PDCAサイクルを推進する役割を担う」と日系企業との親和性の高さを強調した。
アイシンでは、各工場の現場で目標や品質指標などを紙に出し、張り出したそれらを見ながら仕事をしている。マネジメントも同様にそれらを見ながら、意思決定を行うが、そのデータを「いつでもどこでも」見られるようにすることが求められていた。そこでDomoを導入し、あらゆるデータを誰もがどこからでもリアルタイムで閲覧できるような情報プラットフォームを構築した。
さらにクラーク氏は、「もともとデータ活用の方法が、データを大勢で投入し、絞り込んでそのエッセンスを活用するという“ロウト(漏斗)型”だった」と指摘。そのため、データ収集やExcelでの処理などが必要になり、多くのスタッフの負担となっていたという。しかし、Domo導入の際に「最低限の大切なデータは何かと考え、それを最大に活用するという発想に切り替えた」という。いわば『逆ロウト型』になったというわけだ。結果、情報活用にかかっていた時間やコストが大幅に圧縮されたと同時に、情報を絞り込むことで組織としての在り方や目標がシンプルになり、共有しやすくなったという。
最後にクラーク氏は流暢な日本語で「日本に来て30年になり、社会人としても日本企業の“努力”や“きちんとする”という文化に触れてきて、ずっと無敵だと思ってきた。今でもそう思っているが、デジタル化の波に乗らなければ、意思決定のスピードで負けてしまう。ぜひとも、Domoのようなデジタルデータプラットフォームで、もともとの『報連相』のような日本企業の強さを発揮し、再び無敵の会社として元気さを取り戻そう」と会場にメッセージを送り、セッションの結びとした。