マーケターの最重要業務は「根本問題」の設計である――ソースオブビジネスで解決できないこと、USPでしか解決できないこと
荻野:
続いて、自社サービスの差別特性を挙げます。私は「USP」をUnique Selling Proposition(独自の売り)ではなく、Unique Specification of Product(商品独自のスペック)と定義しています。
なぜこのような定義をするかといえば、その特性に適した問題を提起することで、価値を後付けすることができるからです。ソースオブビジネスとなる競合には解決できず、自社サービスのUSPで解決できる、まだ消費者が認識できてない「根本的な問題」を提起する。このことで「新たな需要」を喚起し、ブランドスイッチを起こすことができるのです。この「根本問題の設計」こそ、マーケターが担う最重要課題であると考えています。