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消費の主体者を生物進化の視点から捉える「サピエンス消費」、4つの「進化本能モジュール」とは何か?

BizZineセミナーVol.1レポート後編:株式会社クロス・マーケティング水師裕氏&株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント 橋本紀子氏

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「進化本能モジュール」の4つのモジュールと分析例

 水師氏に続き、株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント 取締役の橋本紀子氏が登壇し、「進化本能モジュール」の内容と具体的な活用例について紹介した。

橋本紀子株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント 取締役 橋本 紀子氏

 「進化本能モジュール」は、狩猟採集の環境における「遺伝子の生存」のために動機付けられながら、「神話信仰モジュール」「協力モジュール」「繁殖モジュール」「生体維持モジュール」の4つのモジュールから成る。橋本氏はそれぞれのモジュールについて例をあげながら次のように解説した。

サピエンス消費

サバイバル

 安定した生体を維持するためのモジュールであり、基本的には「食うか」「食われるか」に基づく。健康志向・運動欲求もこの本能に基づくものと言えるだろう。食べることについても健康的に生き抜くために「食べ物を探し回る」「効率的に栄養をとる」「多種多様なものを食べる」といった傾向がある。また外敵から身を守るために「危険を察知する」「逃げる・戦う」といった行動もここに紐づく。

ペアリング

 遺伝子を継承することを目的として、ペアになるために本能的な駆け引きが存在する。男女の繁殖の役割の違いから、その心と行動の性差がベースとなる。まず遺伝子を残す根幹行為として「エロの駆け引き」があり、短期的戦略として男性は多くの女性と接触を求め、女性も速やかに資源を与えてくれる男性を求める本能がある。長期的にも男性は多くの子どもを安定して産み育てる女性を求め、女性はより条件の良い男性を求める。そして、特定の相手への継続的な執着である「ラブの駆け引き」については感情的なつながりを継続しつつ、関係性を変えていくという傾向があるという。

コラボ

 生体維持と繁殖をさらに高める助け合いのモジュールであり、自分と他者の間に生じる損得に本能的に反応する。遺伝子を共有する血縁者の生体維持・繁殖に協力する傾向があり(血縁淘汰理論)、一方、助け合わなければ生きていけない環境下でのギブ&テイクの関係(互恵的利他主義理論)であり、支え合いというより、見返りを求める傾向がある。場合によっては、長期的協力体制として発展する。

信心

 生体維持と協力、時には繁殖の効果を高めるための「光明モジュール」であり、超越的な存在に傾倒したいという本能的な反応がある。生きる力を得るために、神的存在、レジェンドなど象徴や超越的存在をよりどころとする傾向があり、同時に共に同じものを信じ、そのルールに従うことで仲間意識が発生する。「ブランド」も一種の信仰と捉えれば、マーケティングにおける大きなキーワードの一つにもなりうる。

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「進化本能モジュール」の4つのモジュールと分析例

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