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社会人が大学院で研究する意味 (AD)

宇田川先生が聞く「社会人による研究の意味」──ベテランビジネスパーソンは大学院で何を得たか

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社会人が大学院に行くメリットは、仕事の中で出会った問題意識を深められること

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宇田川:埼玉大学経済経営系大学院は社会人向けに博士課程がある稀有な大学院ですが、やはり働きながら研究するのは大変なことですよね。博士課程への進学を考えている人に対して、伝えたいことはありますか?

木内:学部から上がってくる方の中には自分の研究課題を見つけるのに苦労する人もいると聞きますが、社会人の場合はなんらかの問題意識があるから大学院に入るわけですよね。その問題意識を深めるのに、修士はもちろん、博士課程は非常に有意義だと思います。

宇田川:小笠原さんも、周りの若い人たちに大学院に行くことを勧めているそうですね。逆にこういう場合はまだ大学院に来ない方が良い、ということはありますか?

小笠原:修士を資格のようなものと考えて、そのために来るのはやめたほうが良いと思います。木内さんがおっしゃったように、深めたい問題意識がないと長続きしないような気がするんです。

宇田川:小笠原さんは最初の頃、「ちゃんと体系化された知識を得たい」という感じがすごくありました。でも、この半年くらいで勉強モードから研究モードに変わられたな、という印象があります。大学院に入って、そのあたりが変わったという感じがしますか?

小笠原:そうですね。以前は必ず正解があるものだという前提で、仕事上の問題が起きたら正解探し、犯人探しをしていたような気がします。でも現実には、組織は教科書通りには動かない。私達が関わるお客様の商談やプロジェクトは個別のものであり、非常に不確実性が高くて、人間と人間のせめぎあいみたいなものの要素も大きいんです。営業のときにはそういうことをわかっていたつもりなのに、管理部門に行くとつい忘れてしまい、知識を詰め込もうとしていたんですね。

自分が抱えている問題の本質は何か、背景は何か、そういうところが大事なんだと、宇田川先生のゼミに入って1年くらい経って、だんだんわかってきたようなところです。

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宇田川:今、どんなことを研究されているか紹介して下さい。

小笠原:失敗プロジェクトにおける対話の重要性というテーマで研究をしています。

IT業界では20年も30年も前から失敗を繰り返しているのですが、それに対する解が見いだせていません。以前はマネジメント手法やルールでなんとかしようと考えていたのですが、今は、対話が失敗プロジェクトを解消するひとつの鍵になるのではないかと、色々な失敗事例を研究しているところです。

宇田川:仕事をする上で、変わったことはありますか?

小笠原:毎日、会社に行くのが楽しくなりました。大学院で皆さんの指摘を受けながら考えたことを会社で実践して、また問題が起きて……、その繰り返しでかなり鍛えられている実感があります。歳をとってくると仕事へのモチベーションが低下しがちですが、大学院に行っていることで逆に向上しています。

木内:仕事とは別の研究という世界を自分は持っているんだ、ということが励みになって、フレッシュな気持ちで仕事に向き合えています。


【埼玉大学大学院人気教授3名へのインタビュー記事】 

宇田川先生が人気教授に訊く、MBAとは異なる、実践と理論の狭間に悩む社会人のための「研究の場」とは?

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